製糸今昔物語
明治の殖産興業を支え、花形産業として戦後復興を推進した製糸工場、現在は群馬県と山形県にわずか二社(機械製糸)を残すのみとなりました。
私の個人的なセレクションにてご紹介します。
私の個人的なセレクションにてご紹介します。
山形県/長谷川製糸
長谷川製糸の象徴ともいうべき大煙突です。現在もその威容を遠くからも望む事ができます。
私が家業を手伝い始めた頃(20年以上前)、まだ操業中だった長谷川さんによく繭を持って届けに行きました。映画「野麦峠」の撮影もここだったそうで、母や兄がたまたま撮影中の若き日の大竹しのぶさんを見たとか何とか…その映画「野麦峠」で女工をいじめるひどい製糸工場の名前が、何と「安達製糸」だそうで…いやぁ何と言っていいやら
最盛期は長谷川一族の土地だけを通って山形の工場から福島県まで歩いていけたそうな。本当かどうかはともかく、それ位の土地長者でもあったという事でしょう。
長野県/マルシメ宝製糸(松本精練所)
平成10年で操業を終了したマルシメさんは現在、ショッピングモールと集合住宅の巨大な複合生活空間に変貌しています。
操業終了まで毎年トラックで繭を持って行っていた私としては、やっぱり大きかったんだなぁ、広かったんだなぁ、と改めてびっくりです。マルシメの皆さんは現在も同地で「なぎさライフサイト」管理会社に勤務されていて、ご壮健のようでした。